過労死 やるねぇ 労基署!
[コラム] 2016/10/17
朝日新聞に、日本に外国人技能実習生として働きに来ていたフィリピン人男性が、過労死した案件について、労働基準監督署が、遺族に労災申請を働きかけ、支給が決まったとの報道がありました。
賃金額は最低賃金額であったのに、そのほとんどを母国に送金していたこと、残された妻は28歳、お子さんは5歳などと聞くと、涙を誘われました。長時間労働を是とする日本社会の風土が、大切な命を奪ってしまったことは残念でなりません。
それにしても、岐阜労働基準監督署は、フィリピン在住の妻に労災申請手続き書類を送付して、申請を促したといいます。労基署が、遺族に申請を働きかけたなどということは聞いたことがありません。
過労死させたことは残念だけど、せめて労災を受給してもらおうという取組は評価できます。ひさびさに(初めて?)「やるねぇ 労基署!」と思いました。
そして、東京支部の指宿昭一弁護士がコメントしていました。こちらは「やっぱり」と思った次第です。
(弁護士 水野英樹)